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更新日:2015年7月8日

曲水の宴

平成27年4月5日、鹿児島市の仙巌園で開催された曲水の宴で田畑市長が詠まれた歌

和歌

国禁を犯してまでも海わたり

本懐遂げし若人の夢

 

今回のお題は「本」。薩摩藩英国留学生の思いを歌に詠まれました。

市長

全景

 

曲水の宴とは

もともとは中国から伝わった水辺に臨んで災厄を除くための行事で、3世紀の中頃の魏の時代には、3月の初めての巳の日に水辺におもむいて災厄を洗い流す禊を行う風習があったようです。7世紀唐の時代には盛んになりました。

日本には、古墳時代の第23代顕宗(けんぞう)天皇元年(西暦485年)、三月の最初の巳の日に曲水の宴が行われた記録や、奈良時代聖武天皇の御代、神亀三年(西暦726年)に文人を召して曲水の宴が催された記録があります。

その後平安時代になると、宮廷や公卿(くぎょう)たちの間で、曲水に臨んで詩歌を詠み、酒宴を催す行事が盛んに行われるようになりました。

 

随想

明治維新の立役者

いちき串木野市長田畑誠一

今から五十年以上も前、羽島の古老にこんな話を聞かされた。
「西郷ドンという方は、若い時から、とてつもなくえらい方だった」と。ご飯時になると、「難儀苦労をしているのは、おはんたちごあんど・・・」と、役人である自分の米の飯を人夫たちに与え、米粒などいくらも入っていない人夫たちの芋ご飯を、自分は食べられたと。

明治維新の立役者、西郷南洲翁が一八四七年十一月から翌年三月まで、薩摩藩直営灌漑(かんがい)工事の万福(まんぷく)池(いけ)の造成に郡方(こおりかた)書役(かきやく)助(たすく)として携わったときのエピソードである。「敬天愛人」の心、人をいつくしみ、自らは清貧に耐え、天を相手に生きられた、若き日の翁の心意気が伝わる。

青年の頃、教わった南洲翁の言葉がある。「己を尽くして人を咎(とが)めず我が誠の足らざるを常に尋ねるべしわれを愛する心を以って人を愛せ自己を許すが如く人を許せ人を責めるが如く自己を責めよ」。

我が家の玄関に張った遺訓は、幾十星霜へて、すっかりセピア色に変わったが、南洲翁の徳の香りは今なお新鮮で、自らも探し求めたい。

当時、成人したばかりで未熟な私は、何かにつけては上の人に不満をぶつける、文句は並べる、権力に独りで立ち向かうのが男だ、英雄だと気負っていた。生意気で世間知らずの自分は、人間としてのあり方、生き方、男の魂の根元を諭してもらった思いがしたものである。

その同じ羽島の港から、薩摩開成所に学ぶ若き薩摩の若者十九名が、十八年後の三月二十二日(旧暦)早朝、オースタライエン号でイギリスへ決死の覚悟で出発した。藩命とはいえ国禁を犯し、二度と薩摩の地を踏めないかもしれない前途の困難に思いをはせつつの船出であった。

天にかけるたつの羽鳥も今はとて
かせにまかせん時は來けり吉田清成

時は風雲急を告げる、明治維新前夜の動乱期。帰国後の彼らは、西洋で学んだ知見、産業技術、文化、教育とあらゆる分野において、日本国近代化の局面で大きな足跡を残した。

すなわち外務卿となった寺島宗則。日本教育制度の改革と近代化に尽くした森有礼。高等教育に三十七歳の短い生涯を捧げた、東京開成学校初代校長、畠山義成。商工業経済の街・大阪発展の基礎を築いた、大阪商工会議所初代会頭、五代友厚。国産初のビール麦酒醸造所サッポロビールを創業し、権力におもねらず薩摩隼人の信念を貫き散った、村橋久成。海軍一徹、軍政にタッチせず海軍兵学校長として過ごした海軍中将、松村淳蔵こと市来和彦。特異な存在として、若干十三歳で渡英し、後にアメリカの葡萄(ぶどう)王となった、長澤鼎(かなえ)こと磯長彦助等、まさに多士済々である。

私が生まれ育った羽島では、彼らの功績をたたえるため、地域を挙げて黎明祭を開き、顕彰してきた。後に続く若者が彼らの士魂を学び、感動を刻み、誇りをもって生きる端緒となれば、との願いからである。陸軍予科士官学校長、牧野四郎中将閣下(日置市東市来町湯之元出身)の遺訓に「武士的情義を涵養(かんよう)し、花も実もある武人たるべし」とあるように、各人が大志を抱いてほしい。心根優しい人であってほしい。

この度、悲願の薩摩藩英国留学生記念館を羽島の港にオープンすることができた。七月二十日の開館以来五十日間で、一万六千人を超える入館者があり、感謝の極みである。訪れてくださった方々が明日への希望、愛と情、夢と勇気を紡いでいただき、併せて本県の地域浮揚、経済活性化、観光振興の一助を果たすことができれば、望外の喜びである。

(敬天愛人三十二号(西郷南洲顕彰会)より)

お問い合わせ

いちき串木野市役所政策課政策係

〒896-8601 鹿児島県いちき串木野市昭和通133番地1

電話:0996-33-5634

ファクス:0996-32-3124

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