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更新日:2021年8月13日
文化芸術は私たちに、創造力と感性を育み、癒しや心豊かな生活をもたらします。また、創造性は新たな価値を生み出す力の源となり、質の高い経済活動を可能としてくれます。
冠嶽芸術文化村構想は、こうした文化芸術が持つ力と冠嶽周辺一帯が持つ歴史、自然、農作物といった地域資源を掛け合わせることで地域の価値を高め、訪れる人が感動したり、地域住民が誇りに思える地域の創出を目指し、平成31年2月に策定しました。
実施地域となる生福・冠岳地区は、人口は1700人弱で人口減少率は市平均よりも高く、過疎化が進んでいる中山間地域です。しかし、両地区は霊峰冠嶽の山麓に位置し、気軽に散策できる遊歩道や寺社仏閣といった歴史資源、中国をテーマに整備された庭園「冠嶽園」など他の地区にはない特徴的な資源を有していますが、地域のマンパワー不足から、それらが十分には活用されていない状況にありました。
また、冠岳地区には令和2年度末に廃校となる冠岳小学校があり、跡地の活用策についても検討が必要です。
一方地域においては、今現在も、公民館活動のほか、冠岳山市や徐福花冠祭、また耕作放棄地対策などに多くの労力を割いて地域の維持・活性化に努力されているところです。今後、地域の人口がさらに減少していく中、冠嶽芸術文化村構想を実現するための事業に地域住民がこれ以上の負担を負うことはなかなか難しい状況にあります。
そのため、市は令和元年度に、総務省の関係人口創出・拡大事業モデル事業を活用し、事業推進体「えんたく」を形成しました。「えんたく」は、関係人口といわれる自らのスキルや関心を持って地域に関わる外部人材を中心としたコミュニティで、地域と外部人材の間に入り、外部人材のアイデアや企画力を活用して、住民が地域課題を解決するお手伝いをしたり、住民の活動をベースに地域に稼ぐ力を生み出していくなど、冠嶽芸術文化村構想を推進し、持続可能な地域づくりのサポートをしていくため活動しています。
関係人口や元地域おこし協力隊を中心とする「えんたく」
令和元年12月16日、冠嶽芸術文化村の取組を、北村誠吾地方創生担当大臣が視察しました。
25分という短い時間でしたが、生福・冠岳地区の資源を活用して地域振興を図る文化村構想と、本市が取り組んでいる地域のファン作り(関係人口創出)の活動について、説明しました。
北村大臣は、こうした地方創生の取組を継続していく大切さを話され、両地区で活動に取り組んでいる「えんたく」を激励されました。
マイクを持っているのが北村大臣(右から2番目)
令和2年度からは、国の地方創生推進交付金事業を活用し、地域で稼ぐ力を生み出し、持続可能な地域づくりのため、事業推進体となる「えんたく」を中心に次の3つの事業に取り組みます。
あわせて、これら3つの事業を実現する場として令和3年3月で廃校となる冠岳小学校の活用も視野に、地域住民と冠岳小学校を含む地域の将来像を検討していきます。
かんぷくシネマプロジェクト~8ミリフィルムによる地域映画製作
地域に眠っている8ミリフィルムを収集し、地域住民の参画のもと、編集し、完成した映像を発表することで、郷土愛を育むきっかけをつくり、地域の絆を再構築し、地域活動のベースとなるコミュニティの強化を図っていくのがこの事業の一番大きな目的です。
あわせて令和3年3月に廃校となる冠岳小学校の映像記録を残すことで地域の記憶を次世代につなぐ活動も同時に実施します。
完成した作品は、令和3年度以降の廃校となった冠岳小学校の利活用や地域及び「えんたく」活動のプロモーション映像として活用し、両エリアの知名度の向上を図っていきます。また、制作過程の動画・静止画撮影や、効果音作成といった様々な作業は、文化芸術の体験メニューとして整備することで地域における収益化を図っていく予定です。
生福・冠岳地区には、サワーポメロや黒ニンニク、金ゴマ、仙人みそなど、地域の方が生産、製造している様々な食材があります。そうした地域の特色ある「食」の付加価値を高めたり、販路の確保などを「えんたく」がサポートし、稼げる地域を目指します。地域住民の生きがいややりがいにもつながっていくことも目的としています。
また、「えんたく」が地域でサポート活動を続けていくためにも、「えんたく」自らもこの事業をとおして事業資金を稼ぐことも目的としています。
現在も、多くの方が楽しんでいる冠嶽の山歩きや紅葉やホタルといった自然、また徐福花冠祭りやせせらぎフェスタといったイベント、また、冠嶽神社や中国風庭園「冠嶽園」、散策を楽しめるウオーキングトレイルといった観光施設など、生福・冠岳地区の観光素材を活用し、ツーリズム事業に育てていきます。
地域「食」資源活用事業と同様に、地域が自ら稼いでいくことをサポートする事業です。
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